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ラム・ホゲット・マトンは何が違う?味・香り・食感を羊肉専門店が比較

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「ラムとマトンは何が違う?」

「ホゲットって初めて聞いた」

「羊肉を食べるなら、どれが一番食べやすい?」

羊肉には、ラム・ホゲット・マトンといった呼び方があります。

大まかに言えば、羊の成長段階によって呼び名が変わり、それに伴って肉のやわらかさや香り、味わいにも違いが出てきます。

最初に特徴を簡単にまとめると、

種類味・香り食感・特徴
ラム香りが比較的穏やかやわらかく、羊肉が初めての人にも入りやすい
ホゲットラムより旨みと羊らしい香りを感じやすいやわらかさを残しながら、味に厚みが出てくる
マトン羊らしい香りとコクがよりはっきり肉らしい食感があり、羊肉好きに好まれやすい

ただし、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。

「ラムだから必ず淡白」「マトンだから必ずクセが強い」と、呼び名だけで味が決まるわけではありません。

「麻布の羊」「市ヶ谷の羊」を展開する羊肉専門ブランド「羊組」では、国内外の羊肉を扱ってきました。

実際には、年齢だけでなく、品種、生産者、飼料、飼育環境、部位、脂の付き方などによっても味や香りはかなり変わります。

この記事では、ラム・ホゲット・マトンの基本的な違いと、実際にさまざまな羊を扱ってきた私たちが感じる味の違いを紹介します。

ラム・ホゲット・マトンの一番大きな違いは「羊の成長段階」

まず基本から。

ラム・ホゲット・マトンは、それぞれ別の動物ではありません。すべて羊肉です。

違うのは、主に羊の成長段階です。

日本では一般的に、

ラム

若い羊の肉。生後1年未満を目安として説明されることが多い。

ホゲット

ラムとマトンの中間にあたる羊肉。国内では12〜24か月程度の羊として紹介されることがあります。

マトン

成長した羊の肉。一般には2歳以上の成羊肉として説明されることが多い。

という理解が分かりやすいでしょう。

農林水産省もラムを生後1年未満、マトンを生後2年以上の羊肉として紹介しています。

ただし、世界共通で「○か月になった瞬間に呼び名が変わる」という単純なものではありません。

例えば、Meat & Livestock Australiaでは、月齢だけではなく永久門歯の状態を基準に羊肉を分類しています。ホゲットについても永久門歯など、歯の状態による区分があります。

つまり、年齢は分かりやすい目安。

まずは、

ラム → ホゲット → マトン

の順に羊が成長していくと考えると理解しやすいです。

ラムは、やわらかく香りが穏やか

ラムは、若い羊の肉です。

一般的には肉質がやわらかく、羊肉特有の香りも比較的穏やかとされています。

日本食肉消費総合センターも、ラムについて「きめ細かく、やわらかい」「羊肉特有の臭みが少ない」と説明しています。

私たちが実際に店で提供していても、

「羊肉はちょっと苦手だと思っていたけど、これは食べられる」

という反応が出やすいのはラムです。

羊肉を食べ慣れていない人が想像する「羊っぽさ」よりも、やわらかさや脂のおいしさを先に感じることも多いと思います。

そのため、

羊肉を初めて食べる人

強い香りが少し苦手な人

には、ラムから入ると羊肉の魅力を感じやすいです。

ホゲットは「ラムとマトンの中間」だけではない

ホゲットは、日本ではまだラムほど知られていない羊肉です。

説明するときには「ラムとマトンの中間」と表現されることが多く、それ自体は間違いではありません。

ただ、実際に食べてみると、私たちは単なる中間という言葉だけでは少しもったいないと感じています。

ラムのようなやわらかさを残しながら、羊らしい旨みや香りが少しずつ濃くなってくる。

特に脂を焼いたときには、ラムとはまた違う羊らしい香りを感じることがあります。

私たちがこれまで扱ってきたホゲットでは、

ラムでは少し物足りないけれど、強すぎる羊の香りを求めているわけでもない

という人に非常に面白い位置にある羊肉だと感じています。

農林水産省 北海道農政事務所も、国内の羊生産者の事例で、ホゲットを「ラムとマトンの間の月齢12か月〜24か月未満」と紹介しています。

流通量が多い肉ではないため、羊肉店でも常に出会えるとは限りません。

もしメニューで見かけたら、ラムとの違いを食べ比べてみてほしい羊肉です。

マトンは、羊らしい香りと濃い旨みを楽しむ肉

マトンは成長した羊の肉です。

ラムに比べて肉質が締まり、羊らしい香りやコクが強くなっていく傾向があります。

農林水産省も、マトンについて脂が乗り、しっかりとした味を楽しめると紹介しています。

この香りを「クセ」と感じる人もいれば、

「これこそ羊肉」

と感じる人もいます。

私たちの感覚では、ラムから羊肉を好きになって、いろいろ食べていくうちに、より羊らしい味や香りを求めるようになる人もいます。

マトンは、

羊肉特有の香りが好きな人

しっかりした旨みや肉らしい食感を楽しみたい人

に魅力のある羊肉です。

「ラムよりマトンの方が上」「ラムの方が食べやすいから上」という話ではありません。

求めている羊肉のおいしさが違う

と考える方が分かりやすいと思います。

結局、どれを選べばいい?

初めてなら必ずラム、羊好きなら必ずマトン、という決まりはありません。

ただ、迷ったときの一つの目安としては、

やわらかく、穏やかな香りから楽しみたい

→ ラム

やわらかさも欲しいけれど、もう少し羊らしい旨みや香りも楽しみたい

→ ホゲット

羊らしい香りや濃い旨みをしっかり楽しみたい

→ マトン

という選び方があります。

とはいえ、実際の羊肉はこの3つだけでは語り切れません。

ここからが、私たちが羊肉を扱っていて一番面白いと感じるところです。

同じ「ラム」でも、味は同じではない

羊組ではこれまで、北海道を中心に、東北なども含め10以上の国内生産者・仕入先から羊肉を扱ってきました。

そこで強く感じるのは、

「国産ラム」という一つの味があるわけでも、「ホゲット」という一つの味があるわけでもない

ということです。

同じラムでも、羊が違えば味が違う。

同じホゲットでも、脂の香りや赤身の味わいが違う。

品種、生産者、食べているもの、育った環境、月齢、部位、個体によっても変わります。

これはワインの産地違いのような大げさな話ではなく、実際に複数の羊を並べて食べると分かるくらい違うことがあります。

だから私たちは、羊肉を「ラムだからこういう味」と決めつけるより、

その羊、その部位の違いを楽しむ食材

として食べてもらいたいと思っています。

国産羊と外国産羊、どちらにも良さがある

「国産羊の方がおいしいですか?」

と聞かれることもあります。

私たちは、単純にどちらかが上だとは考えていません。

外国産のラムには、やわらかさや食べやすさ、安定して羊肉を楽しめる良さがあります。

一方、私たちが扱ってきた国産羊では、生産者や個体による違いが大きく、脂や香りに印象的な特徴を感じることがあります。

特にホゲットなど成長した羊では、その違いが面白く感じられることもあります。

だから、可能ならどちらか一方ではなく、並べて食べ比べてみるのがおすすめです。

「国産か外国産か」だけではなく、

「この羊の脂が好き」

「この部位の香りが好き」

「自分はラムよりホゲットが好き」

という、自分の好みが見つかってきます。

羊肉は食べ比べるともっと面白い

ラム・ホゲット・マトンの違いを調べていると、「臭み」という言葉をよく見かけます。

確かに、成長に伴って羊らしい香りが強くなる傾向はあります。

Meat & Livestock Australiaも、成長段階による食味の違いには結合組織の変化や脂に蓄積する風味、肉色の変化などが関係すると説明しています。

ただ、私たちは羊の香りをすべて「臭み」として消す必要はないと思っています。

状態の良い羊肉を適切に扱い、焼いたときに立つ脂の香りは、羊肉のおいしさの一部です。

ラムの穏やかな香りも、ホゲットの少し豊かな香りも、マトンのしっかりした羊らしさも、それぞれ違う魅力があります。

ジンギスカン鍋で羊肉を焼いている様子

ラム・ホゲット・マトンの大きな違いは羊の成長段階です。

ただ、実際に食べると、

やわらかさ

赤身の旨み

脂

香り

食感

それぞれに違いがあります。

そして羊肉のおもしろさは、それだけではありません。

同じラムでも、産地や生産者、品種、部位、個体によって味わいは変わります。

知識として違いを覚えるだけでなく、実際にいくつかの羊や部位を食べ比べて、自分が好きな羊肉を見つけてみる。

それが、羊肉の一番面白い楽しみ方だと私たちは思っています。

「麻布の羊」「市ヶ谷の羊」でも、ラムをはじめ、入荷状況に応じて国産羊やホゲットなど、さまざまな羊肉をご用意しています。

麻布の羊

麻布十番で羊肉・ジンギスカンを楽しみたい方はこちら。

市ヶ谷の羊

市ヶ谷・麹町で羊肉・ジンギスカンを楽しみたい方はこちら。

参考資料